家出に関する豆知識
配偶者や親が失踪してしまい、ずっと所在が分からないまま月日が過ぎてしまった場合、初めのころは家族として家出人が健在でいることを切に願うばかりの生活が続きますが、次第にいないなりの生活を余儀なくされ、生きていくために家出人のいない人生を考えた場合、悲しいことですが失踪者の生死が不明であることで支障をきたす事態が出てくる場合があります。
例えば失踪者が親であった場合、死亡しているとみなされない限り相続も生命保険の受取もできません。親が不在である場合生活に困っても保障も受けられないのでは非常に困ります。また配偶者が失踪者である場合、新しく婚姻を結びたくても離婚が成立しないのでできません。再婚をしたい場合でなくても、母子家庭は母子家庭手当のための手続きも取れない為、生活保護などでなんとか生活をしのいでいかなくてはなりません。
失踪宣告を受けるには家庭裁判所に要件を申し立てなくてはなりません。失踪には普通失踪と言って消息を絶ってから7年間生死が不明である場合と、特別失踪と言って危難によって消息を絶ち、危難が去ったと思われるときから1年間生死が不明である場合があります。この「危難」というのは戦争や船の沈没、火災や地震・洪水・雪崩などの天変地異によるものや、個人的な遭難も含まれます。
申し立てを行った後調査が行われ、普通失踪の場合は6か月以上、特別失踪の場合は2か月以上家庭裁判所の掲示板に掲示され、管報に掲載されます。失踪宣告が確定すると失踪期間満了時に死亡したと認められますので、審判が下った日から10日以内に役所に失踪届を出します。これにより相続ができるようになり、婚姻は解消されますし、保険金の受取も死亡時と同じように受けられます。