家出後の道
家出した後、思い直して家にも帰ることもせず、運よく犯罪などに巻き込まれることもなく、自殺も考えずに済んだ場合、今の家族から全く違う世界で新しく別の仕事をし、新しい人間関係の中で別の人生を歩むことが運よくできる場合もあるかもしれません。
ただし、この場合、前の家族に居所が知られずに新しい生活を歩むのは非常に難しいものです。人間らしく生活するには数々の諸手続きが発生します。住居を新しく借りるにはたいていの場合住民票が必要になります。新しい住まいに住民票を移動すると本来戸籍上で家族となっている人間が役所で家出人の住所照会を行うと現在の住所を知ること後できるようになっています。
逆に言えば、家出された家族は家出人の居住地を知るために定期的に住所照会を行う必要があるということです。また、大きな買い物をするためにローンを組んだり、車を購入したりする場合は印鑑証明が必要で、こちらも住民票が必須となります。数々の場面で住民票が必要になり、新しい居住地を役所に登録しなくては手続きを行い場合が多いのです。
万が一の病気の場合に必要な健康保険の加入も住所が必要で、現住所と違う元の住所で申請すると当然社会保険に関わる医療費通知等が実家に郵送されるため、家族は家出人が健康保険に加入し、どこの会社で社会保険を払っているか知ることになります。現住所で登録するには住民票が必要ですので、住所照会で家族に居場所が知れることになります。
また結婚していた場合は、新しい結婚をするには以前の婚姻を解消するためにからならず相手の同意が必要ですので、戸籍を抜くことはできません。あくまで公の諸手続きができない状態で新しい人生を歩むというのはなかなか困難な道だと思われます。